川崎市上下水道局指定工事店｜川崎区

最近、トイレの性能を問う時、節水という事が非常に重要になってきているようです。
メーカーもいかに水を使わずに洗浄と排出をするかを研究し開発しています。
以前のトイレは一回洗浄するのに約13ℓの水が必要でした。
それが現在では5ℓ以下の水で洗浄できるまでに節水可能になりました。

13ℓから７ℓ台へ、そして、最近では4.8ℓの水でトイレを流せるようになりました。

少ない水量で便器を洗浄し、排泄物を排出するには、さまざまな仕組みや水流が起こす現象を応用する必要が出てくるのは当然ですね。

最初はサイホン式が開発されました。

平たく言えば水流を引き起こしさえすれば、便器側から水圧で押さなくても、下水管側が引っ張ってくれるという原理です。

13ℓもの水で排泄物を押せば、押された力で便器から下水管に移動していきますが、水量が減れば力が足りなくなり押し切ることが難しくなります。

なのでサイフォン原理を利用して便器側と下水管側での綱引き状態を作り出し、なおかつ必ず下水管側の引く力が強くなるようにしたわけです。

引っ張られる力の分だけ、押す力は必要なくなります。

必要なくなった押す力、それが節水可能な水量ということになります。

確かに水を沢山使わない事はエコロジーの観点からも良いでしょうし、水道代も安くなるかも知れません。

でも、現場で作業する側の私どもとしては、正直「やりすぎ」の印象を受けます。

あまり極端に節水にこだわりすぎると、本来のトイレとしての機能、排泄物を廃棄するという部分に無理が生じる気がしてなりません。

ある程度の水量はやはり必要だと思うのです。

サイホンゼット式にせよ、サイホンボルテックス式にせよ、非常に精密に計算されて設計されています。

しかし、節水にこだわりすぎるあまり、トイレの詰まりを引き起こしやすくなっている事は否めません。

これは現場作業員であればみな感じていると思います。

トイレを選ぶ際には、超節水型トイレの長所と短所をしっかり見極めることが大事かもしれません。